茂木さん
まずいいたいこと
- 記憶のシステムとは、過去のことを覚えていることではない
- 脳に記憶がある意味は、未来に役立てるため
- 人間の脳と同じ事をやっても意味がない
- 違うアプローチをすることに意味がある
記憶の取捨選択
- 単語を記憶する課題
- 記憶するように努力するが、記憶できるかどうかは別
人間の記憶は、入り口でそれを覚えているかどうか取捨選択している
現実と反現実の間の相互作用
- 起こらなかったことも重要
- ああすればよかったと、後悔することも重要
記憶がいかに編集されて相互作用するか
- 一週間の出来事
- 夢の中には、ほぼ一週間内のものが出てくる
- 1,2日前が多く、だいたい下がって4,5,6日ぐらいでまたあがる
- 短いのは海馬、長いのは側頭葉
- 時空間の間の離れているところをお互い結びつけている
Intentional binding effect
- 脳は主体的に行動している
- 主体性は時間的なパラメータの上で起こる
- 自分がなにかアクションを起こしてそのフィードバックを見ている
(drop)
ある時にあるイベントが起こったのは、物理的な時間順序で記録されているのではなく、自分がなにかをしてその結果という物語の中で記憶している
解離性同一障害
- 記憶を抑圧することで新しい人格を作り出す。
- 幼児虐待記憶を思い出せる人格と思い出せない人格しかない。
偽の記憶
- 幼児虐待の記憶がセラピストによって作り出されてしまう
- 未知の体験を予想しようとすると、今までの記憶を組み合わせるしかない
- 脳の記憶の存在理由はこれからをよりよくするため
そのためには、脳は組み合わせを変えたり、再解釈もするし、偽の記憶を作り出したりなんでもする
Capgras Delusion: 偽物だといいはる人
- 親しみの感情というのが生じない
- だから脳は合理化して、偽物とする
脳の自然史
- ワーキングメモリからの書き込みに5sec
- 長期記憶の定着に 〜2weeks
- 編集に 〜year
脳の報酬系
- 見た目の美しさ、魅力
- +
- 脳の中の中朝的な報酬構造における作用
「できることはなんでもやる」という精神
できることは今あるツールでいい。それをどう組み合わせるか
Romantic Science
vs
Practical Science
脳の記憶を再現することは無理です。工学的には、もっとpracticalなアプローチを取るべき
small-world ネットワーク
- 脳のネットワークの性質
- Diffusion Tensor Imagingによって実際にsmall-worldになっている
脳の自発性
脳の活動は勝手に、自発的にやっている。 (yanagawa&mogi)
この活動の意味は、small-world network性を考えないといけない
- localだけじゃなくて遠くからも情報がきている
- 脳はnoise、つまり文脈から外れたinputを前提として活動している
偶有性
- ランダムと規則性の中間
- ここに脳を理解する
Brain+ in memory abundance
- 脳の記憶のシステムの属性を再現するのはやんないほうがいい
- それよりもメモリーがあばんだんとにある状況でどうするのか
- の方がいい。とにかく全部取っておけ。あとから考える
Design of contingency
Q and A
- Q: 次世代のアーキテクチャを考えるときに生物を参考にしたい
- たとえば免疫のメカニズム
- 脳はものすごい数の部品とネットワークからできている
- 人類はそのような部品でできたものを作ったことがない。
- A: 機械工学の人と脳について話すといやがる。偶有性はいやなもの
- Q: 偶有性。数が増えると偶有性がなくなる
- inputが増えたときに偶有性がどう高まるかが知りたい
- 創発が出てくるとおもしろくてたまらない
- A: 統計的に扱える領域と違う領域で脳は動いている
- 美崎さんぐらいまでやるとそうなる (drop)
- Q: SPAMの話。今求められているのはnoiseの中からおいしいものを抜き出す技術
- Q: インターネットはバッドノウハウでいっぱい
- A: Science紙のEconomisitic of Computer Security(2007/5ぐらい?)
- 少しずつパッチを当てていく方がいい
- 指摘してしまうとattensionしてしまう
- これらを経済学の原理で考えようというもの
- Q: 直交。違う原理で動いている物がハイブリッドになる
- A: 言語が登場することで脳が変わった。
- 最初は毒性として現れ、それに共生する
- なんでテレビ電話が普及しないのか
- 一度使ってしまうと、以降テレビ電話しか使えなくなる
- 普通の電話だと疑われてしまう
- 毒としても入れない
- Q: 驚きがある方がいいという話だが、
- ちょっと気の利いたことをやっているね、というぐらいがいい。
- ローテクなA.I.でも、ちょっと気の利いたことをしているぐらいでいい
- A: 連想検索エンジンは脳に近くなっている
- 脳の技術を追い求めるという幻想を追いかけるのは離れた方がいい
- Q: 偶有性の絵はなんで膝枕?
- A: 恋愛を表している
- でも、よく見ると男の人? -> これも含めて偶有性
- 人とのコミュニケーションがもっとも偶有性がある
- Q: コンピュータは知識を拡張できるのか?
- 英単語とか覚えなくていい、と思ってたのにそうなってない
- ある意味なっているが日常生活ではつかえない
- レスポンスタイムが全然遅い。
- でも、3秒になったら違う体験になるのでは
- むしろ、脳と差がなくなるのでは
- A: HAL (http://sanlab.kz.tsukuba.ac.jp/HAL/) はうまいアプローチ
- バーチャルリアリティは難しい
- 時間空間の限定が必要
- googleは時間的な縛りがないからできた。
- Audio Visualを自然なフィードバックをするのは難しい
- バーチャルリアリティは難しい
- Q: 脳の中からひっぱってくるものと外部記憶からひっぱってくるものとの差はないのでは?
- A: 記憶だったらなんとかなるかも。そこはおもしろいところ
- Q: 所々分からない単語があるとき、3秒注視すると引っ張ってくるとか。出し過ぎると分からなくなるけど
- Q: いや、常にgoogleしてじゃんじゃん出すのも作ってみればいいのでは
-
-
- -
-