暦本さん
Vannevar Bush, "As We May Think", 1945
LifeLogに総称されるような、自分の体験を記録して、あとで役に立てようという研究が多くなされている。
今回As We May Thinkを読み直しておもしろかったのは、たとえば額のカメラはとりっぱなしではなく、袖までにシャッターが伸びていて、大事だと思ったらシャッターを押すという想定のデバイス。
何でも記録してやろう
LifeLog
- LifeSlice
- MyLifeBits
- Time-Machine Computing
- 記憶する住宅
- SenseCam
テクノロジで、周りの写真を撮って保持することはできる。ただ、それが記憶というかは疑問
Brian Clarkson's Ph.D System (MIT MediaLab)
カメラをつけて、周囲の風景をキャプチャし、過去とマッチングさせる。
- Bulky
- Social Acceptance
- Difficult to estimate location
魚眼レンズでとってあり、過去のシーケンスと今の風景とのマッチングをとる。
人間がずっと歩くというシーケーンスに対してrobustである。音声認識は、音声の流れの中でマッチングをするというのの画像版。
「前はこっちにいった」という過去から未来の予測が可能。
過去とのマッチングをとるというのが技術的にchallanging。それ自体が研究テーマになっており、それができた後どうなるかということにはまだ。
LifeTag
- PlaceEngineのタグ (Friskサイズ)
- 場所をとり続ける
- WiFiLocation Sensing + LifeLog
- AVR Microcontroller
- USB Interface
- 3分に一回ぐらい場所を取る
- WiFi
- 普通に充電して一週間持つ
- GPSではできない屋内認識も可能
- Locationが完璧に取れる人生はうれしいのかうれしくないのかの検証
単にLoggingするだけじゃなく、場所のブックマーク可能(興味があった場所があればボタンを押す)
- 屋内外を問わず、個人の一履歴がきわめて実用的に記録可能
- 位置によって、画像処理の検索空間をすごく絞ることが可能
LifeVector (Subject "R", 2006-8-2007.3)
行動履歴を全部足すと、自分がどこにどれぐらいいたかという存在確率の分布を地図上に描くことができる
- Subject"R"のpreference、行動予測ができる
- 検索エンジンと組み合わせるとさらに精度が高い検索ができるだろう
- 夜によく銀座にいく人に対する店検索
体験演算: Experience Arithmetic
- ある人とある人が同時にいたとかがわかる
認知地図
よくいく場所を大きく表示
Which day is your "special" day?
- 行動パターンが変わったところを色で表して、カレンダー状に表示
インプラント型
人工内耳 と人工網膜
- http://www.medel.com
- 割と実用的
- 聴覚を再現する器具
- 生きている神経を壊さないでAdd-Onできないかはまだわからない
- 拡張デバイスとするといいのでは
- 健常者に入れてもいいのではないかと思う
- http://www.optobionics.com
- 実験的
- 網膜にいれる
- 電源が難しい(medelは電磁誘導で電力供給)
- 可能性としては自分がみているものを全部記憶する
- WHERE
- WHO
- WHEN
- WHAT
- HOW
- WHY
- WHERE-WHEN-WHO-WHATまではできるが、
- HOW-WHAYは難しい
それは記録であって記憶ではない
- 記録としての側面を追求
- 「マップ」としての時間
- 「共有」
- 「思い出す」ということと地図は全然違う概念
- 地図は客観的
- LifeLogはマップ。
「いつまでもデブと思うなよ」 岡田斗司夫
- 117kg -> 67kg
その方法は レコーディングダイエット
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- 食べるものをすべて記録する
- 記録し始めた時点で10kgやせた
- (後でカロリーも記録し始めた)
- 体重・体脂肪を記録
- 食べるものをすべて記録する
客観的に記録してみるという行為そのものが人生観に影響を与える
Q and A
- Q: MITの人の研究に関してだが、これだと記録するだけで本人へのフィードバックがない
- A: 人工強化記憶の研究の前段階だけをやっている
- Q: だとして、デジャブの再現でしかないから、他人と共有しないと広がらないのでは
- C: 画像はすごい量だから処理できないので割り切った
- 場所を思い出してどう、というのは年を取った時に忘れやすくなり、教えてくれるとすごいうれしい。
- この人は何月何日にどこであったかをこそっと教えてくれる
- C: 顔認識の方が状況認識よりうれしいかもね。
- Q: 人工内耳である必要は?骨伝導イヤホンではだめか?
- A: してみないと分からない。外観に影響を与えない点がいいと思う。
- Q: 魚眼レンズで写してどこを見ているか分からない
- A: 眼球運動と画像のキャプチャは違う感じ
- Q: attachするカメラと視線との違い
- 体のどこにattachするかによって後からどう利用するか
- 頭につけてるカメラは使えない
- 顔はきょろきょろしてて、体が向いている方とは別
- 次のattensionに対して向いている。
- 胸につけているカメラはもっともstable
- 視線によったカメラは使えない
- たいてい次に関連するタスクに注視している
- 情報を取り出す役にはたたない
- タスクが終了するころには次に動いている
- Q: 目玉の映像信号はそのままは使えない脳の視覚処理と同じことをリアルタイムで行わないと
- A: 三秒間以上注視したらComputerに指示を出すとか
- Q: そういう装置があることを前提としたoperationならばそれなりに使えるかもしれない
- 無意識になにかをしたのを後から取り出したい場合
- LifeTagでのbookmarkingでは二つの問題
- bookmarkしすぎてどうするか
- bookmarkしてないところを思い出したいときどうするか
- A: MITの人が言っていたが、定期的なキャプチャと、ユーザが明示的に指示を出す方法とではあんまり有意な差はなかったらしい
- Q: 脳とはまったく違うアプローチの方がおもしろいと思う
- 人間の脳はそんなに柔ではない。
- 脳に似せるよりは割り切って、全部ログを取ってやる、という方が暴走してておもしろいと思う
- 人間のシステムに引きずられない形でどうやるか、という方がおもしろい
- A: たしかにSubject"R"の行動記録やその解析とか脳ではできない
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